わたしも気づけば、30代後半になりました。
仕事に家庭、そして子どもと何ひとつ問題がないまま人生を歩んできたつもりです。
そして、ふと気づくと大きな問題に直面しました。それは、親が高齢になってきたということです。
親が高齢を迎えたときや亡くなったときに出てくる問題を知っていますか?
そうです、誰もがイメージできる介護や車の運転、そして相続のことです。これらのことで肉親で争ったり、頭を悩ませたりします。
親が高齢になったときの問題点をいくつかあげてみました。どうやってこれらのの問題をクリアするのでしょうか?
親が高齢になると出てくる問題。解決する方法はあるのか?
まずは、わたしの家族構成とその他を紹介しましょう。
- 自分と妻…30代後半で夫婦共働き
- 子ども…高校3年生と中学2年生
- 親…両親ともに70代半ば
- 一軒家…田舎のため、やたらと家がデカい
- 土地…田や畑、その他にも空き地がいくつか点在
- 車…両親ともに車を一台ずつ所有
- 貯蓄…親の財産についての会話がないため不明
親はまだ70代半ばなので「いつまでも元気」と自身は思っていますが、わたしからするといつ何があるか?で心配でたまりません。
その他にも、わたしが抱えている悩みはこのようなことです。
- どれだけの土地があるのか?が不明
- もっと高齢になったときの車の運転
- 実家には山ほど物があふれかえっている
- 親が終活に向き合ってくれない
上で紹介したものが「どんな問題を発生させるのか?」を詳しく説明していきます。
見ていただければ「我が家も起こりそう」「うちの親がそうなる前に」と理解していただけるはずです。
親が亡くなって不明の土地が出てきた。相続に譲渡がかなり困難に
我が家は田舎にあるため田と畑、そして他人に貸しているだろう土地がいくつもあります。
親との何気ない会話から「そんな土地は今まで聞いたことがない」というものが出てきます。
大きな道沿いにあったり、キレイな形をしているならまだしも…。遠くにある土地を○○さんに貸しているなんてものもあります。
土地の管理はお金も労力もかかります。そうならないためにも、どんな土地があるのか?知っておくべきです。
「こんな小さな土地どうするの?」「いびつな形をしている土地なんて誰も欲しがらない」
というものが親が亡くなったときに所有している可能性があるので注意が必要です。生前に聞いておくのがベストでしょう。
そうならないためにも、親が亡くなる前に処分を検討したり、どんな土地があるのか把握しておかなければいけません。
売りにくい&譲渡しにくい土地を相続する。子どもとして、これほどの難題を残されても困ってしまいます。
田舎ならではの大問題。高齢になった親の車の運転はどうする?
高齢者の車の運転が社会問題です。単独の事故ならまだしも、人を巻き込む可能性が高くなっています。
都会と違って田舎に暮らしていると車は必需品です。だから「免許を返納しろ」と簡単には口にはできないのです。
しかし、他人を巻き込んだ事故を起こしたときはどうするのか?家族はパニックになってしまうでしょう。
田舎住まいでも免許返納は考えるべきことなのです。もし、あなたの親が人身事故を起こしたら…。
よくこんなセリフを耳にします。「田舎だから高齢になっても車は必要だよ」と。
もし、あなたの親が小さな子どもを巻き込む事故を起こしたときはどうしますか?考えるだけでゾッとしてしまいます。
他人を巻き込むとなると、車の運転を止めなかった家族にも非があることになってしまいます。
家族まで悪者になってしまう。「田舎だから…」の一言で親の運転を放置しているのも問題なのかもしれません。
物の多さに驚き!親が高齢になると片づけができなくなる
あなたも実家に帰ったときに見てください、親が所有している家具や物の量を。
我が家の母屋と倉庫を見てみると、物の多さに改めて驚いしまいます。
家の中にはたくさんの座布団に布団、そして食器類。倉庫には田や畑で使う農機具と様々なものが散らばっています。
大事なものなのか?片づけてあるのか?ゴミなのか?それすら理解できない状態になっています。
高齢になると「片付けるのがおっくうになってしまう」のが、物が増えていく原因ともいわれています。
わたしの母親は貧乏で物がなかった子ども時代を送ってきているので、物を捨てるということができないのでしょう。
しかし、このままでは物が増えていくばかりで10tトラックを借りても片付けることはできません。
親が亡くなる前に断捨離を少しずつでも行うのがベストでしょう。
親の終活は60代から行うべき。早い終活が家庭に円満を呼ぶ
終活は60代の半ばになったら始めるべきです。わたし自身が高齢になったときも、そうしようと考えています。
しかし「親に終活をやらせる」というのが本当に苦労だと感じたのは、ここ数年のことです。
「自分たちはいつまでも元気でいられる」そんな考えを持っているためか本当にやりません。
親が高齢になってからでは遅い!早いうちに親の財産を把握しておくべきです。
親に終活ノートを渡し、一日少しでいいから知っていることを書いてほしいとお願いしたのです。
しかし、これがまったく書こうともしません。「まだまだ元気だから」「何歳だと思っているの?」と一点張りです。
誰でも年を老いて死んでいくのに自分たちは不老不死と思っているのでしょうか?
多少でも財産の金額や親族関係、土地の有無が書かれているだけで安心なのですが…。親の終活というものは難しいと感じてしまいます。
無数にある親の高齢問題にどう立ち向かうのか?
他にも介護や相続、財産管理と問題だらけです。今後どうしたらいいでしょうか?
いろいろな人にアドバイスをもらうのも大事ですが、まずは基礎知識を持つことが必要です。
親の今後のことで少しでも悩みがあるのなら、この本を手に取ってみませんか?
出典 月間マネー誌ZAiより
【親が老いる前に読みたい 家族のおかね15の話】という本です。
親が高齢になったときに起こりえるであろう問題を15のカテゴリーに分けて紹介しています。
【第1話】
【相続】親の死後の相続で「争族」を防ぐ方法は?
【拡大コラム】相続でトクするキホン&節税ワザ!
【第2話】
【シニア婚】甘~いシニア婚の甘くない現実
【第3話】
【成年後見制度・前編】詐欺、怪しい勧誘……親の資産が危ない!
【成年後見制度・後編】親を守る最後の砦・成年後見制度のワナは?
【第4話】
【介護・前編】都心の高齢者向け施設が足りない!
【介護・後編】公的支援を活用しないと親子関係もボロボロに!
【第5話】
【実家の片づけ】荒れる実家の片づけをキレイに進める方法は?
【第6話】
【デジタル終活】スマホやパソコンを遺して死ねますか?
【第7話】
【免許返納】親子バトルを避ける 免許返納のすすめ方
【第8話】
【葬儀】相場がわかりにくい葬儀代はどう決まる?
【第9話】
【お墓】建てる?継ぐ?しまう? お墓の悩みはおかねと人情!
【第10話】
【事故物件】大島てるが語る事故物件のはなし
【第11話】
【孤独死】タダでは死ねない! 孤独死でかかるお金
【第12話】
【負動産・前編】相続した住居が「負」動産になる!
【負動産・後編】「負動産」の処分は早めの決断が大切!
【第13話】
【収入減・前編】税と社会保険料の上昇で現役世代の手取りが減っている!
【収入減・後編】控除の縮小・廃止で年金も減っていた!
【第14話】
【ひきこもり】親と働けない子のためのサバイバルプラン
【第15話】
【ペット】第2の家族、犬と猫の生涯にかかるおかね
これらの問題に対して、各カテゴリーごとに税理士、司法書士、介護の専門家が詳しく説明しています。
イラストによる説明と法律を分かりやすく解説してあり、読みやすい一冊です。わたしの悩みにも多くのアドバイスが付いていました。
- 土地や財産の相続…肉親で「争」続(相続)をするのは目に見えている。そうならないためにやっておきたいこと。
- 親の免許返納の対応は?…免許返納は大事という心を作り出す方法。○○といいう代替案と○○の言葉を利用する。
- 実家が物であふれている。片付け方法とは?…生前整理をする大きな理由&片づけを始める初めのステップ。
- 親の財産が詐欺などにあいそうになったときは?…○○制度を利用する。この制度を始めるときのポイント。
「うちの親はまだ大丈夫」と思っていられるも今のうちだけかもしれません。
わたしもその考え方を持っていましたが、あまりにも非現実すぎました。
いつ、何が起きるか?何を起こしてしまうのか?それに対して対応できる知識があるか?ないか?これらは知っておくべきなのです。
基礎知識を身につけるための本として手に取ってみてください。
パラパラと読んで「どんな問題が発生するのか?」を覚えておくだけでも、今後の対応に差が出ることでしょう。
30代を迎えたら、目を通しておいて損はない一冊。これが、この本を読んだあとの素直な感想です。
まとめ
親がいつまでも元気でいて、最後に寿命が来て幸せな亡くなり方をしてくれるのが誰もが望むことでしょう。
自分より親が先に死を迎えるのは仕方のないことです。
そして、これから起きるであろう問題に対して、知識を持っていなければいけません。
身内でもめたり家族が悩んでいるようでは、亡くなった親もかわいそうですから。
親が亡くなっても、家庭が円満でいられる。それこそ、何よりの親孝行だと思いませんか?