2024年のゴールデンウィークが過ぎてから、数字を伸ばしているのが「退職代行」というサービスです。
「円満に退職できない」「辞めさせてくれない」「思っていた会社と違う」
このような理由から、退職代行サービスを利用する倍率は前年と比べて3~5倍になっているというから驚きです。
なぜ、これほどまで退職代行サービスが若者から支持されているのでしょうか?そして、退職代行サービスは利用してもいいのでしょうか?
「恥ずかしいかも…」「情けないかも…」なんて考えている人は、この記事を参考にしてみてください。肩の力が抜けてラクになるかもしれませんよ。
退職代行サービスを利用する若者が急増!その理由とは
「退職代行サービス」が少しずつ知られてきたのが約3年ほど前からでしょう。
このサービスが世の中に出てきたとき「これは現代の人たちに理解してもらえるのか?」と感じましたがすぐに定着していきました。
自分の口から退職することを伝るのが難しい…。こういう若者が思っていた以上に多かったのです。
こういう理由から、少しずつ退職代行サービスというものが世の中に浸透していきました。
辞めるときに面倒ごとがあるならお金で解決したい…。そういう声が圧倒的に多いのです。
退職代行を利用しているのが20~30代という若者が中心になっています。利用者のうち20代は約7割、30代が約2割だともいわれています。
「パワハラにあった」「イメージしていた会社の雰囲気と違う」「社長がワンマンすぎてついていけない」
という問題が多くの若者を悩ませています。こういうことで自分が悩むぐらいなら、お金を払ってもいいから人に任せたい。
こういう考えもあり、退職代行サービスを利用する人が急増しているのです。ここで退職代行サービスを利用した女性の声を聞いてみましょう。
女性は大学を卒業後、4月から関東地方の保育園で勤務していた。
しかし、就職前に説明がなかった教材費や制服費など2万円を徴収され、上司には「できて当たり前の仕事。そろそろ覚えてもらわないと困る」と何度も注意された。不信感が募り退職を考えたが、言い出せなかった。
メディアを通じて同事務所を知り、LINE(ライン)で連絡。勤め先や退職理由など約50項目をメールで送った。依頼を受けた事務所は今月初旬、退職届を作成し、勤務先にメールで提出した。
女性は「勤務先とのやりとりを負担に感じていたが、一切なく安心できた。私のように退職を言いづらく、利用したいと感じている人は多いのでは」と話した。
インターネット上より引用
労働環境が良くなってきたとはいえ「ブラック企業」のような会社は今でも存在するのです。
そのことを知らないまま入社してしまった若者からすればたまったものではありません。
心身を酷使して仕事をしても何も良くなりません。そして、自分にとってプラスになることはゼロといってもいいでしょう。
どんなときに会社を辞めたいと思いますか?
- 労働内容と給料が見合っていない
- 残業が多すぎる、休日が少ない
- 嫌な上司や先輩がいる
- 考え方が古すぎてついていけない
退職代行サービスを利用したい上位の理由が「嫌な上司や先輩がいる」です。これは若者だけではありません。どんな年齢になっても人間関係には疲れてしまうのです。
そして、こういう人間がいる会社や部署は辞めるときにもめるのが目に見えています。
「この会社辞めたいのですが…」なんて声を漏らせば罵詈雑言が返ってくることもあるでしょう。
「人が足りないから」「誰か代わりがいるの?」「根性が足りないんじゃないの?」
この会社とは縁を切りたい!と言っているのにこんなセリフを口にする人間がいるのです。退職代行サービスが流行るのも納得できます。
すべての会社が手際よく退職の手続きを取ってくれるわけではないのです。
退職代行サービスを利用する人は弱くて情けない人なのか?
「辞めたいって自分の口で伝えることもできないの?」
なんて昭和や平成を働いてきた人からは、こんなセリフが出るでしょう。
しかし、こういうセリフが出るのは当たり前です。昔は退職代行サービスというものさえありませんでした。自分の口で「辞めたい」と言うしかなかったのです。
そもそも、退職代行を利用するのは正しい?間違っている?あなたはどう考えますか?
辞めるときに小言を聞かされるぐらいなら退職代行サービスを…。間違った選択ではありません。
40代以上の人間になると「辞めるときぐらい、自分の口から言うべき」という声が圧倒的に多いでしょう。
反対に若者からすれば、お金を数万円払って嫌なことが解決できるとあれば、退職代行サービスを利用しない手はありません。
では、退職代行サービスを利用してもいい。という職場環境とはどんなものなのでしょうか?もし、ひとつでも当てはまるのであれば利用することを考えてみましょう。
退職代行サービスがを利用したほうが良い職場
- 辞めたいという声を経営者や上司が聞く耳を持たない
- 円満に退職できそうにないとき
- 人手不足が目に見えている会社
- 退職の意思を一度は伝えたが無理だった
特に退職代行サービスを利用したい理由が「辞めさせてくれない」というものでしょう。業務が回らないことからNO!なんて返答する会社もあるようです。
しかし、本当のところは辞めたいことを自分の口から言うことも大切なのかもしれません。
GACKTさんの言葉
「自分で退社を伝えられないことには正直、疑問を感じる。
辞めるって決意を伝えられずに、逃げていいのか」と疑問を呈し、「そこでの衝突も苦労も、人生の1ページだと、成長へのきっかけだと感じるからだ」
インターネット上より引用
自身が40歳を超えて、いろいろな人間関係のトラブルを乗り越えてきたことは、この年齢になって確かに人生の糧になっています。
これはGACKTさんの言う通りであって「辛い、苦しい」を乗り越える力がないと、どの会社のどんなトラブルにも対応できません。
だったら、退職代行サービスを利用するのは間違っているのでしょうか?いいえ、そんなことはありません。これは、こういう世の中の流れになってきたということなのです。
「辞めたい」と言って納得してもらえるイメージができるなら、一度自分の口から退職したい意思を伝えてみるのがいいでしょう。
会社側が納得するならラッキーですし、退職代行サービスを利用しなくても済みます。そして、一番のメリットは「あなた自身の口から納得させることができた」ということなのです。
まとめ
自分の力で何ともならないのなら退職代行サービスを利用して、さっさと辞めた方が自分にとってプラスになります。
嫌なことをスパッと断ち切って新境地へ向かったほうがいいでしょう。
しかし、その新しい環境でまた嫌なことがあったらどうしますか?すぐに辞めることを考えますか?
続ける、辞めるはあなたの考え方なのでどちらを取るにも否定することはありません。
ただ、毎回のように退職代行サービスを利用しているばかりでは自身にとって成長できないでしょう。
GACKTさんの言う通り、一度は自分の口から辞めたいという意思を伝えることも大切なのかもしれません。